パンドラの箱の中には…

2019年11月、HIVの感染が発覚してからの日々を綴った36歳のゲイブログ

【HIV-17日目~0日目】前兆 ~扁桃腺の腫れと39℃の高熱からHIV陽性を診断されるまで~

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自分は子供の頃から扁桃腺が大きく、
大人になった現在でもなかなか立派なモノを持っていると医者に(悪い意味で)褒められます。
社会人になってからは、季節の変わり目や仕事などで強いストレスを感じる際に、腫れて高熱が出ることが多くなりました。
そのたびにかかりつけの医院に行って、抗生物質と解熱剤と気休めのイソジンを処方してもらい帰ります。
たまに時間に余裕があれば医院で点滴をうってもらいます。
点滴をすれば翌日、点滴をしなくても薬の服用だけで3日くらいで完全に治ります。
そんな生活をかれこれ15年ほど続けてきました。

前兆(2019年11月3日~11月15日)

11月3日。
その前日に仕事でイライラして眠れなくなるくらいの強いストレスを抱えてました。
そしていつものように関節が痛みだしたので、「あ、これはまたいつものだな。」と思い、いつもよりも少し早めに寝ました。
次の日、11月4日。
やはり38℃の熱が出てきたので、事前に多くもらっていた抗生物質と解熱剤を服用し寝ましたが、5日になっても6日になっても、熱が引いていかないのです。
いつもならすぐ熱も扁桃腺も引くはずなのに変だなとは思っていたのですが、
その時はまぁそういうこともあるかくらいに流していました。
しかし一向によくなる気配が無いため、会社を休み8日にかかりつけの医院に行き、
新しい抗生物質と解熱剤をもらい服用しましたが、改善するどころかどんどん症状が悪くなります。

 

11月11日。
約1週間近く続いている38℃以上の熱、この頃には食欲が全く無くなってしまい水やアミノサプリばかり飲んでいました。
この日、かかりつけの医院で熱を測ると39℃に上がっていていました。
扁桃腺も大きく腫れ今まで見たことのない真っ白な膿がへばりついていました。
点滴をうってもらい帰りましたが、熱が下がらず身体はしんどいまま。
12日も13日も会社を休み、同じ医院に行き点滴をしてもらいましたが全く症状が変わらなかったため、大きな病院で診てもらった方が良いと紹介状を書いてもらったのです。

 

11月14日・15日。
無理やり身体を起こして1週間ぶりに会社へ。
この1週間ずっと高熱が酷く、ほとんど食べ物を口にしなかったので、
明らかに顔がやつれているのが職場の人も分かったようです。
それでも1週間以上も仕事は休めないと思い、かなり無理で仕事をしていましたが、
扁桃腺が大きく腫れていたため思うように声が出せずカッスカスにかすれるのです。
ここまでの状態は生まれて初めての経験でした。殆どメモで同僚や上司とやり取りをしました。

 

大学病院(2019年11月16日~11月19日) 

11月16日。
高熱が2週間以上続いているせいか目がまわるような感じで、水を飲んでも吐いてしまう状態です。
この日は紹介してもらった大きな病院の耳鼻咽喉科に行きました。
扁桃腺に溜まっている膿を取ってもらったり、別の抗生物質と解熱剤を処方してもらい、院内で点滴も受けましたが、点滴を受けている途中に嘔吐してしまう悲惨な状態。
次の日は日曜日でしたが、あまりに状態がよくなかったため来院し点滴をするように促されました。

 

11月17日。
身体が悲鳴を上げています。これ以上は限界だと思い、
原因がわからなくても一旦入院したいと医師に伝えましたが、
グレードの高い個室しかないから1日3万かかりますよと脅され、
そんなお金も持ってないので何も言い返せずその日も点滴を受けて帰りました。

 

11月18日。
耳鼻咽喉科の医師が臨床検査技師を呼び、自分にHIVの簡易(スクリーニング)検査をしてみないかと持ちかけられました。
検査をするのは良いのですが、
9月26日に南新宿の無料検査室でHIVと梅毒の検査を受け陰性だったので、(厳密には梅毒は検査に引っかかっているのですが、後日別の病院で陰性で問題ないと診断されています。)何も出ないと思うけどなと思いながら採血をしました。

 

11月19日。
耳鼻咽喉科の医師から、「あなたはHIV陽性です。」と診断されました。
定期的にHIVの検査を受けていて、もしその時の検査結果で陽性だって診断を受けたらショックを受けて泣くんだろうなって思ってましたが、
高熱で体調悪すぎて何も出てこなかったです。随分とあっけない瞬間でした。
しいていえば、この日までの扁桃腺の腫れと高熱の原因がHIVだって分かったので、
逆にほっとしたと言うと変ですが、
とりあえずは死なないんだなって程度の自分の中での受け止め方でした。

 

「ここで診れる事は何もありませんので、あちらの科の方に行ってください。」と診察室を追い出され、
言われるがままに同じ病院内の臨床検査医学科というところへ行きました。
初めて聞く名前の科です。

 

そこの医師から、
「昨日の採血はスクリーニング検査という簡易的な検査のため、本当の陽性ではない場合があり、さらに詳しいウィルス量等を調べる必要があります。」と言われました。
それを聞いたらやっぱり自分はHIVではないのでないか、1ヶ月前にHIV陰性だったし、本当はもっとヤバい病気なんじゃないかと思っていました。
その日は貧血になるんじゃないかっていうくらい、試験管5本くらい血を抜かれ、帰宅しました。

 

HIV陽性確定~入院

11月20日。


「検査の結果、HIVの陽性が確定です。あなたはHIVです。」

 

医師に面と向かって言われました。
この時も熱にうなされてボゥーっとしてたので、正直「あぁ、そうなんだ」くらいしか受け止められなかったのですが、
「ただしHIVは治らないけど死なないので安心してください。薬を飲めば今まで通り健康に過ごすことができます。」と、30ページくらいある抗HIV薬のパンフレットを見せられ、
この薬はこんな効果があるというオリエンテーションのような話をされました。
ビクタルビ、トリメーク、テビケイ、デシコビ、ゲンボイヤ、アイセントレス…etc
新しいポケモンのモンスターかっていうくらい沢山の横文字。
当然ちっとも耳に入ってこないし、目にも入らない…。

 

でも、「これらの薬はすぐには服用できません。」と言われ、
「え?今飲めるんじゃないの?じゃあどうするの?」とショックを受けました。
これらの薬はどれも月に20万以上する高額な薬なので、所定の手続きを踏まないと服用できないのです。

 

じゃあ自分はどうするんだろうと思ったところに、
看護師さんが車椅子を持って現れました。

 

「今日から入院してください。」

 

その日、どうせまた点滴して帰るんだろうと思っていたので、
家のエアコンもテレビも付けっぱなし、スマホも家に置いていってました。

 

「あの…スマホも何も持ってきてないので、一旦帰りたいのですが…」

 

すると看護師が速攻で
「ダメです。入院です。部屋を案内しますので車椅子におかけください。」と、
家に帰ることも許されず、まずはCTを撮らされます。
変な注射(造形剤)をさせられて気持ち悪かったのを覚えてます。

 

その後、連れて行かれたのは病室。
1日3万かかりますよと脅された一人部屋。

 

「…あの…1日3万も払えないので、やっぱり家に帰してください。」

 

そう看護師に伝えると、


「後日ソーシャルワーカーが伺いますのでそこで相談してください。」

 

と言われベッドに横になるよう促されました。

 

 

社会人になって初めての入院。
いざ入院すると、入院費のことが不安でイッパイになってましたが、
次々に臨床検査医学科の医師が部屋にやってきます。

 

HIV感染時の前兆

HIV感染時の前兆
  • 38℃以上の発熱が2週間以上続く
  • 扁桃腺が腫れる
  • 抗生物質や解熱剤が効かない
(※個人差があります。人によってこれらの症状が出ない場合があります。)